タイトル:おとぎりそう | ||
掲載号:'96年9月号 | ||
登場人物:雛子,怪人,闇子さん,闇子さんの赤ちゃん,雛子のお父さん | ||
あらすじ: 幼いころ弟を殺してしまったという少女、雛子。弟切草を引きちぎる雛子のそばに、赤ん坊を背中にのせた怪人が。赤ん坊に「弟切草」の名前の由来を語る怪人。草についている黒い点は、伝説のなかで殺された弟の血だという。 雛子はベッドに寝ている弟をだっこしようとして、過って落としてしまったのだ。そのことを思い出して泣き叫ぶ雛子。「なんやコイツいきなり やめんかい!」怪人は女に泣かれるのが苦手なのだ。 そこへ闇子さんが。赤ん坊は闇子さんの子だった。雛子をじっと見つめる赤ん坊。「あら今度はあのお姉さんにだっこしてもらいたいの?」と闇子さん。「できない」と雛子があせると、泣き叫ぶ赤ん坊。拒む雛子に、闇子さんもしくしく泣き出してしまう。怪人も「ちょっとでええからだっこしてくれ」と頼む。 だっこする雛子だが、突然赤ん坊が重くなる。「あずかったら最後 無限に重くなっていくで」と怪人。 すると、いつの間にか赤ん坊の顔が自分の弟になっている。 「ボク死にたくないよ お姉ちゃんの弟になりたいよ」 「もう絶対落とすもんか!」 腕がちぎれても、口で赤ん坊をくわえ続ける雛子。 「ネーちゃんのだっこは終わりじゃボウズ!」 「よかったわねー坊や ありがとうお嬢ちゃん」 赤ん坊を連れて去る闇子さんと怪人。 今度は落とさなかったよ、としゃがみ崩れる雛子。そこへ「お母さんが男の子を産んだ」と駆けてくる雛子のお父さん。「さあ行こう!」雛子は自分の手が元通りあることに気付く。雛子の目に一瞬、「おめでとう」と赤ん坊を抱く闇子さんが。 弟切草のはえたところで寝転ぶ怪人。「殺された弟の恨みを持つ草か・・・にしては優しい花を咲かせるねェ」 |
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備考: この号の「学校の怪談」3作品のうちのひとつ。[学校の怪人:TYPE2] 全16ページ。 |
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