タイトル:忘れない | ||
掲載号:'97年11月号 | ||
登場人物:怪人,紫の鏡,笑莉 | ||
あらすじ: 子供たちを怖がらせるために妖怪「紫の鏡」を召喚した怪人。鏡に映っている怪人は本物と違い気が弱そう。 「失敗なんかしてみィ ブチ割って粉々にして磨き粉にしたる」 紫の鏡の前を、いつもいじめられて暗い顔をしている笑莉が通りかかる。鏡は笑莉に、笑った笑莉の顔を見せ、表情を変えればいじめられなくなる、とアドバイスをする。余計なことを言うなと怒る怪人だが「あいつをうまいこと利用すればここは悲鳴で溢れ返るで」とたくらみ顔。 表情をどんどん変えていじめられなくなった笑莉だが、みんなから避けられて前より孤独になってしまった。 「おまえのせいだ」と紫の鏡を責める笑莉。鏡に映った笑莉の顔は恐ろしく醜かった。「あなたは怪人に利用されていたんです」と鏡。 笑顔でみんなに接して、みんなと仲良くなる笑莉。 それがおもしろくないのは怪人。紫の鏡を二十歳までに忘れないと不幸になるという噂があるから、おまえの親切なんてすぐに忘れてしまうと言う怪人。そこに現れる笑莉。不幸になっても鏡のことを絶対忘れないと言う。 喜んだ鏡はなんと桃色になる。 「桃色の鏡は二十歳まで忘れずにいると幸せになれるんだよ」と笑莉。 悔しがって帰る怪人と、笑莉に別れを告げ消える鏡。 「どうぞ磨き粉にしてください」と覚悟する鏡だが、「おまえとっくに磨き粉になっとるやんけ。 あの子の笑顔 磨きすぎて輝いとったわ」とアンニュイな怪人。 |
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備考: この号の「学校の怪談」3作品のうちのひとつ。[学校の怪人:TYPE6]全16ページ。 |
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