タイトル:無言の恋人
掲載号:'95年5月号
登場人物:桐島部長,麻宮,白須賀,愛佐,副部長,津久美
       梶谷先生,生物の先生
あらすじ:

 桐島が部室に入るとハダカの綺麗な女の子が。と思ったら等身大の人形だった。部員たちは、いつのまにか部室にあったと言う。
 よく見ると人形の手の甲に「津」のサインが。ということは津久美の作品!? どんな美人でも化け物に描いてしまう津久美がこんな綺麗なものをつくれるはずが・・・何かある!と思う桐島。変態的才能をもった津久美の哀れな愛により、生きたままの女の子が人形にされたのだという。「確かめるぞ!」と人形の腕を蹴り飛ばす桐島。取れた腕、そして全身からも骨があらわれる。
 大騒ぎしているところに津久美が現れる。「ぼくの彼女に何をする!」と津久美。やはり桐島の推理は当たっていたのか? 究極におとなしいその女の子に片思いをしていたという津久美。いっそ作品にして、ずっとそばにおいておこうと思ったのだ。
 そこに現れた顧問の梶谷先生。「よそ様(生物室)の骨格標本に惚れるなど・・・」骨格標本を塗っただけ・・・な〜んだ、となる部員たちだが、津久美は「骨に惚れたんじゃなくて、彼女が好きなんだ!」と言う。
 生物準備室に骨格標本を返しに行く梶谷先生。生物教師にいわく「復元された顔をみて4年前行方不明になった美術部員を思い出しましたよ、変質者の餌食にされたのかも・・・」そしてほくそ笑む生物教師。
 僕の目に狂いはないぞ、とひとり呟いている津久美。

備考:
 扉ページには「変態美術部シリーズ第3弾!!」「ドタバタ青春ホラー」とある。全16ページ。
 桐島の妄想中の、生きた女の子を人形にしようと塗っている津久美が不気味でシリアス。普段、意外とお気楽なだけにダーク部分のギャップが魅力的に映る。
 骨格標本だとわかったときに「血なまぐさいことにならなくて残念〜」とポツリと言った麻宮も、可愛い顔をしていちばん怖い性格持ってそうである。
 マスクと眼鏡をした梶谷先生は、筋肉少女帯の大槻ケンヂに似ている。
inserted by FC2 system